先日、デジタル教材の教育学を読み終えました。
面白い本だったので、簡単に紹介したいと思います。
Q. デジタル教材とは?
A. PCとかスマホで使う教材。最近だと、e-learningというキーワードで色々聞くかと思います。
Q. この本には何が書いてあるの?
A. デジタル教材を作成・評価するための考え方が書いてあります。デジタル教材の入門書!
さてさて、もう少し掘り下げてみます。
最近(?)、教育界にデジタル教材で参入しよう!という風潮が有ります。かくいう僕もその一人、IT技術で教育に殴りこみたい。
ですが、そういう人って、デジタルには強くても教材には弱くて、先人の過ちと同じ過ちを繰り返したりしているそうです。
そういう事が減ると良いなと、序文に確かそんなことが書いてあった気がします。
結構面白く、とても勉強になった本でした。
批判的に読んだほうがいいかな?と思う場所もありましたが、Ed×Techを考える人は入り口に読むのがいい本だと思います。
ちょっと愚痴を…。
心理学とか、教育学の論文とか、こういう本を見ていると、ホントかよお前それって突っ込みたくなるのって結構有りませんか?
「興味のある希望者を募って」「真新しい学習方法」を被験者に試した所、成績がアップしました!
みたいな。あの、その、ねえ。
なんというか、ホーソン効果というか、プラシーボ効果というか、真新しい物に挑む好奇心がプラスの効果に働いてるとか、そういうところをしっかりと分析して、それを差っ引いても本当に効果があったのか検証しろよって、すごく言いたくなります。
今、たまたま真新しい物が、それが陳腐化しても、さらに、公教育とかで全員に当然でやらせるようになっても、効果が出るんですか?それ。
まあ、卒論や修論とかならいいですけどねぇ。その、ねぇ。
というモヤモヤを抱えつつ、読んだ例もありました。
正直言って、そういう面に関しては評価の低い本です。
散々言いましたが…。
事例のチョイスには悪いものもあるように見えますが、でも、書いてあること、実現しようとしてることは理解できます。非常に示唆に富んだ本です。
実際の例には文句がたくさんありますが、それは、それだけアイデアを具体物に結実させることが難しいということなのでしょう。
再度いいますが、一読の価値はある本だと思います。
内容について。
購入を検討される方は見てもいいかも?
(基本的に僕の感想&まとめなので、つまらないはず。購入検討していなければ読まないことをオススメします。)
この本は三部構成です。
第I部には、行動主義、認知主義、社会構成主義といった、3つの学習観、パラダイムについて説明があります。教育学を触ったことがないと、ちょっとハードルが高いところでしょう。
第II部には、実際の事例がいくらか載っています。ですが、端的に言って、例がめっちゃ古いです。90年代とか00年代とかの話です。
あまりに古くて、そのまま現代に応用できる話は無いですが、古い分しっかり分析がなされていて、本文の文脈を踏まえつつ事例を見て、エッセンスを抽出すればかなり役立つかと思います。
第III部には、デジタル教材を作る際の作り方、またその評価法が書いてあります。
そこでの考え方は、デジタル教材をモチーフにして語られているものの、何か物を作るときには一般的に使えそうな考え方が書いてあります。
ここの事例も古いですが、第II部と同じように、自分で含意を汲み取れば示唆はあるかな。
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